なぜ北海道のいじめは「陰湿で大胆」になりやすいのか?

独り言コラム
書いた人
zenzen

1994年北海道出身の30歳。現在は福岡に住んでいます。
美容、IT系の仕事をしておりますので会社員の傍らですが私がしてきた生活の知恵や、使っているものの紹介等をしております。
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自己紹介でも話している通り私は北海道の田舎出身で中学生時代はいじめに遭い
不登校になってしまった経験がある。

この経験を踏まえてなぜ北海道のいじめは陰湿かつ大胆で悪質ないじめが多くなってしまうのか考えていこうと思う。

内容的に画像は入れづらいので今回は画像の挿入はない。

「北海道はいじめが多い」ということが公に世間で言われるようになったきっかけは2021年に
旭川市で発生した集団性的暴行の末に女子中学生凍死してしまった事件が大きい。
この事件では、いじめを受けていた女子中学生が自殺し、その後遺族が市に対して損害賠償を求める訴訟を起こているんだけど、いじめに対する学校や行政の対応が不十分だったことが原因とされ、社会的な注目を浴びるようになった。

この事件はWikipediaにもこう記載されている。

本事件は、発生直後の段階では、北海道内の新聞やテレビなどのメディアでは、ほとんど報道されることはなかった。唯一、地元旭川の月刊雑誌『メディアあさひかわ』が、同誌2019年10月号で被害者の自殺未遂事件を報じた上で、事件と学校でのいじめとの関連について言及した。

とにかくここからも北海道という土地柄的に「いじめを黙認している」ケースが多いイメージがある。

この事件以外にも、旭川市ではいじめが引き金となった悲劇が続き、教育機関や自治体によるいじめ防止対策の強化が求められているんだけど

2024年4月には北海道留萌市の女子高校生(当時17歳)を旭川市の神居大橋から転落させて殺害した事件が起きているがこれは珍しく実名で報道されている。検察が特定少年の実名を公表するのは北海道内では初めてらしい。

同じく2024年10月にも北海道江別市の公園で男子大学生集団暴行死事件が発生して犯人は
16歳から18歳までのアルバイト従業員3人と18歳の高校生のあわせて4人とみられている。

他にも2022年6月から半年間にわたり当時1年生の男子生徒が校内や寮で3年生の男子4人から「死ね」「デブ」などと言われたり、トイレで逆さ吊りにされてけがをしたり、肛門にドラムスティックやピンポン玉、アメなどの菓子などを挿入され動画を撮影されていた事件がこの年に発覚している。

閉鎖的な土地文化と“この環境がすべて”と思い込む怖さ

◆ 報道で感じる“北海道の異質さ”

北海道で起こるいじめ事件には、胸がいたむような事件が多い。

最初に説明した旭川での女子中学生の凍死事件。報道された内容は壮絶で、誰もが「どうしてここまで放置されたのか」と問題視したが同様な深刻ないじめ事件が後を絶たない。


そのたびにSNSや掲示板では、「北海道のいじめは陰湿」「閉鎖的な土地柄が影響しているんじゃないか」という声が上がる。

もちろん、いじめはどの地域にもあるし、北海道だけが特別悪いということではない。
けれど、なぜ北海道のいじめはここまで“大事件”に発展しやすいのか?
その背景を考えると、個人的には「土地の閉鎖性」が大きく関わっているように思えてならない。

◆ 「今いる環境がすべて」になりやすい土地

北海道という場所は、広い。けれど、人と人のつながりは狭く、濃い。
そして、外の世界との距離がとても遠い。

私が北海道で育って感じたのは、「今ここでの関係がうまくいかないと終わり」という空気

転校も少ない。町の外へ行くにも車で数時間。となると、一度“浮いた”人間は逃げ場がない。

たとえば東京なら、同じ学校でもクラス替えが頻繁にあり、習い事や塾、SNSなどで別の世界とのつながりを持ちやすい。
でも北海道の地方都市や町村では、1つの人間関係がすべてになりがちだ。閉鎖空間の中でのいじめは、外に漏れにくく、長期化しやすい。

その上、とにかく田舎なので「大学に行く」ことなんて、なんで?って感じの空気感がある。

◆ 閉じた空間での「噂」

人間関係が固定されている分、ひとたび悪い噂が流れると、その影響は強烈

「◯◯ってヤバいやつらしいよ」「先生にチクったって」

みたいなこれらの言葉が、子どもたちの中で生きたまま回り続ける。
逃げ場のない空間で、噂は暴力以上に人を追い詰める武器になる。

とにかく閉鎖的なせいで地域が多少変わろうと遠くの工業高校のヤンキーと知り合いの生徒
みたいなやつはやっぱりいて噂は回ってしまう。

ちなみに私は高校時代に友人から別の地域の高校でバカにされている弟の写真をわざわざ送られたことがある。(弟もバカにされていた)

◆ 地域に密着した文化が影響を与える

北海道の教育現場では、学校が地域社会と強く結びついていることが多い。
これ自体は悪いことではないんだけど、そのつながりが強すぎると、いじめ問題に対して適切な対応が難しくなることがあると考えられる。

たとえば、地域社会の目が厳しく、学校内で起きた問題が地域全体に広がることを恐れて、学校側が問題を隠蔽する傾向にあることもあるだろう。
このような「社会的な圧力」がいじめの問題を深刻化させ、解決を遅らせる要因になっているだろう。

◆ メディアの役割と報道の影響

メディアの報道も、いじめの問題を大きく影響している。北海道で起こったいじめ事件は、私も説明しているように地域の閉鎖的な文化が反映された報道をされることが多い。

たとえば、旭川の凍死事件の報道の直後から、加害者の割り出しがネットで始まってしまい、
主犯格のC男は「駅前にある自動車販売店の息子」。という投稿を元に市内で自動車販売業を営む父を持つ男子生徒がいじめられてしまうということもあった。

このように報道が過度にセンセーショナルになりすぎることが、閉鎖的すぎるあまりに問題が深刻化する前に適切な対処が取られない場合がある。

◆ 地域社会の影響と自分の世界の狭さ

一番私が個人的に強く思うのは、北海道のような閉鎖的な地域社会では「自分の世界」がすべてだと思い込んでしまう心理が強く働くこと。

地域の価値観が強くなりすぎると、外部の価値観や意見を受け入れるのが難しくなる。
そのため、問題に対して「他所の人にどう思われるか」ばかりを気にし、問題の本質的な解決に向けて動けないことが多い。

また、外部とのつながりが弱い分、不満や問題を解消する手段が限られているため、問題が内向きになり、閉じ込められてしまうことが多い。
このような環境では、いじめ問題が長期化し、最終的に大きな事件に発展してしまうのも頷ける。

私も中学生、高校生の自分に「ヤンキーの奴らなんか北海道から出れば関係ないよ」と大きく伝えたい。ただ、北海道は離婚率が高く片親世帯が多いのも事実で
「北海道から出る」ことが現実的ではない人も多い。実際私もそうだったのでとてもよくわかる。

◆ まとめ:地域社会と教育現場の連携が解決への鍵

北海道に限らず、全国どこでもいじめは起こり得る問題だと思う。しかし、北海道の閉鎖的な文化がいじめの深刻化を助長する要因となっているのは事実だと感じる。

そのため、解決には地域社会と教育機関の密接な連携をして外部の意見を受け入れ、問題の本質を見つめ直し、地域全体で問題に取り組む姿勢が必要だと思う。

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