ガンダムを知らない世代がハマる理由──ジークアクスは宇宙世紀の入口になるか

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zenzen

1994年北海道出身の30歳。現在は福岡に住んでいます。
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謎のキーワード「ジークアクス」からガンダムに興味を持ち始める人が増えているらしい。これがきっかけで小説版の機動戦士ガンダムも重版になっていると聞いて記事にすることにした。


そんな中、福岡に移住してガンダムベースが近くなったことでよりガンダムを身近に感じる私から見ても     「ガンダムって難しそう…」そんなイメージを持ってる人の気持ちは十分理解できる。


私もそうだったし。実際ちょっと難しいと思う。
日本に根付いているが、謎の多いこの「ガンダム文化」の違いやガンダムの奥深さについて、書き留めようと思う。

福岡のガンダムベースに行って気づいたこと

まず、福岡の実物大νガンダム。でかい。とにかくデカい。そして外国人観光客がめちゃくちゃ多い。韓国・中国からの旅行者が多く、福岡は“アジアの玄関口”としてバンダイが本気で力を入れてるのを感じた。

ショップ内もすごい賑わいで、特に福岡限定のガンプラは大人気。実際、νガンダムのデザインはアニメのものと違うんだけどそれが逆に新鮮で、商品としての魅力を高めているのかもしれない。実はその福岡版νガンダムのプラモは、プレ値(プレミア価格)で高値取引されてるらしい。

(私はアニメ版のが見たかったが)

そして福岡にガンダムベースが多いからといって福岡の若者がガンダムを好きかと言われるとそうでもない。

ガンダムって全部見ないとわかんないの?問題

これはあるある。特に新作『ジークアクス』や『ハサウェイ』の話になると、「ファーストから宇宙世紀シリーズを全部見なきゃついていけないの?」って思う人が多い。正直、気持ちはめちゃくちゃ分かる。

私自身、ファースト世代じゃないし、ガンダムをちゃんと見始めたのはPS2の『一年戦争』ってゲームがきっかけだった。ゲームを通じて、アムロ・レイやシャア・アズナブルの関係、ホワイトベースでの戦いの流れを追体験して、「なるほど、こういう話なのか」と興味が湧いてきた。

今のガンダムって、『UC』も『ハサウェイ』もファーストの延長線上にある作品が多くて、知らないと楽しみきれない部分もある。だからもっと、初心者向けに“追体験できるゲーム”とか、現代的なダイジェストコンテンツがあってもいいと思うんだよね。

ただ、ファーストガンダム(初代)は正直ストーリーモードがあるゲームやっとけばそれで問題ないかなって。(最近は少ないけど)
「昔、アムロとシャアが連邦軍とジオン軍として戦っていた」みたいなことだけ分かっていれば大前提部分は楽しめる。

あとは「逆襲のシャア」だけ見ればOKだろうと思う(アムロとシャアの最後の話)

SDガンダム世代というもう一つの層と文化

あと、面白い話を聞いたんだけど、私の12個上の先輩美容師がこう言ってたんだよね。「なんかよう知らんけど、俺らの時代はSDガンダムやったで」って。確かに、ガンダムベースでもSDガンダムコーナーの人気は健在。

今40代くらいの人たちって、アニメの放送はあんまりなかった世代みたいでリアル等身のアニメガンダムよりも、2~3頭身のSDガンダムの方に親しみがある世代なんだと思う。だから今でもシリーズとして成立していて、商品も途切れないんだと思う。

『ジークアクス』が入り口になる可能性

今作『ジークアクス』がSNSなどで刺さっているのは、まさに「宇宙世紀作品でありながら入りやすい」という点だと思う。アニメの作風やキャラクターの作風は変わっていても、ファーストを知っているとニヤッとする要素もある。Twitter(X)でも「これなら初めてでも大丈夫そう」という投稿が目立ち、今までガンダムに触れなかった人が気になり始めてる。これはなかなか珍しい現象だと思う。

私たちの知るガンダムが赤く染まって再び別の機体として出てくるもの嬉しい。

「庵野秀明」というブランドがこうさせているのかわからないが、ハサウェイでは見られなかった流れが小規模ながら起こっていることは事実なんだと思う。

実際「シン・仮面ライダー」では漫画版からの着想と見られる展開やエンディングがあったため、
今回のジークアクスでも「元ネタ探し」が盛んに行われているというわけ。

小説版『機動戦士ガンダム』という聖典

冒頭で少し話していた重版が決定したと伝えられる「小説版機動戦士ガンダム」なんだけど最初は早川書房に持ち込まれたけど断られ、結局は朝日ソノラマから刊行されたという経緯がある。後にKADOKAWAから復刊され、今なお絶版になったことがない。まさに“聖典”。

とは言っても富野由悠季の小説はガンダムを除くと、基本的に全部絶版していたのでガンダムが特殊なんだと思う。

小説版はアニメと違い、富野監督が一人で書き上げた分、かなり独自色が強い。アムロとセイラの関係が“大人”すぎたり、ララァが序盤で死んじゃったり。そのため、Gジェネレーションなどのゲームには小説準拠の設定が取り込まれてることもある。

映画『閃光のハサウェイ』は実は小説版『逆襲のシャア』の続編。つまり、どの作品をベースにした宇宙世紀なのか?っていうのも、ある程度知っておくと今後の展開がわかりやすくなる。

だが、このせいでだいぶややこしいコンテンツになってしまっていることは間違いない。

今のガンダムは“知ることが楽しい”コンテンツ

結論として言いたいのは、「全部見なきゃダメ」ではないけど「知るほど面白くなる」のがガンダムというコンテンツだってこと。アニメだけじゃなくて、小説・ゲーム・プラモ・展示施設、全部がつながって世界観を広げている。

大阪万博でも何故かガンダムが展示されるらしいし。

(画像はバンダイナムコHPより)

ジークアクスをきっかけに興味がわいたなら、無理に全部追う必要はないと思うから気になったところから触れて、自分なりのガンダム体験を始めてみればいいと思う。

ガンダムのアニメ作品もどこの時系列の作品なのか富野監督とサンライズで全く違うことを言っていたり、結構めちゃめちゃなんで気にするだけ無駄なような気もする。

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