独り言コラム

福岡に住んで感じた、男女の距離の近さと「昭和っぽさ」

zenzen

1994年北海道出身、福岡在住。美容師しながら映画・ゲーム・ガジェット・暮らしを実体験ベースで書いています。
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「なぜ福岡に移住したのか」という記事で「婚活目的もあった」と書いているんだけどこの記事はその部分に対する答えというか、注意みたいなものに近い。

なぜかというと、福岡に移住してしばらく経つけど他の地域と比べて男女の関係がちょっと特殊だなと感じることが多い。
あくまで北海道と関西に住んでいた自分が福岡に引っ越して感じたことなので、そこだけよろしく。

九州=『さす九』なのか

福岡に移住してから、「さす九」という言葉を知った。

「さすが九州」の略で、九州に残る男尊女卑的な価値観を皮肉る時に使われる言葉らしい。

北海道出身で、その後関西や福岡でも生活してきた自分からすると、九州に来る前は、「そんなに男が偉いみたいな文化が残っているのか?」と少し身構えていた。
でも実際に福岡市で生活してみると、少なくとも自分が想像していたものとは少し違った。

露骨に、「男が上、女が下」みたいなものを日常生活で感じたわけではない。

むしろ自分が気になったのは、別のところだった。

男女がお互いを「異性」として意識する空気が、思っていたより強い。

男は男らしく。

女は女らしく。

令和の都会なのに、恋愛になると妙に昔っぽい。

自分が福岡で感じた「昭和っぽさ」は、たぶんこっちだった。

もちろん、これは福岡の人全員がそうだという話ではない。
あくまで移住して生活し、婚活したり、人と飲みに行ったりする中で自分が感じたことを書いている。

福岡は、とにかく人との距離が近い

福岡に来て最初に感じたのは、人と知り合うハードルの低さだった。
天神や今泉、薬院、春吉あたりを歩いていると、小さな飲み屋や立ち飲みがたくさんある。

一人で飲んでいる人もいるし、隣の人と普通に話し始めることもある。
もちろん東京や関西にもそんな店はいくらでもある。

ただ、自分が福岡で面白いと思ったのは、そういう距離の近さが街の中心部に自然と存在していることだった。

街自体も比較的コンパクトなので、

誰かと知り合う。

別の店へ行く。

そこでまた誰かと知り合う。

その人の友達と飲む。

みたいなことが起きやすい。
福岡に知り合いがほとんどいない状態で移住してきた自分にとって、これはかなりありがたかった。

夜の街は「恋愛市場」という言葉がしっくりくる

福岡で生活していると、たまに「恋愛市場」という言葉が妙にしっくりくる瞬間がある。
特に夜の天神周辺。

男性は仕事だったり、収入だったり、コミュニケーション能力だったり。

女性はファッションだったり、美容だったり、見た目だったり。

もちろん全員がそんなことを考えているわけではない。

自分がそういう場所に出入りしていたから、そう見えた部分もかなりあると思う。

ただ、男女ともに、「異性からどう見られるか」をかなり意識しているように感じることは多かった。

なんというか、スペックのぶつけ合い感がある。

恋愛なんてどこの街でもあるし、見た目や仕事を気にするのも福岡だけではない。
でも福岡は人同士の距離が近いぶん、それが表面に出てきやすいのかもしれない。

そして、その価値を持っていることをアピールすることが、恋愛における大事な戦略みたいなもの。これが福岡の恋愛文化を象徴している部分だと思う。

「おしゃれ」というより、異性ウケに向いた見た目が多い

福岡に来て感じたのは、単純に「おしゃれな人が多い」ということではない。
もう少し正確に言うと、

おしゃれの方向が、異性ウケに寄っているように見える。

これは美容師を長くやってきたから、余計に気になるのかもしれない。

服って昔から、音楽やカルチャーとかなり近いところにあったと思う。

ロックが好きだからこういう服を着る。

ヒップホップが好きだからこうなる。

パンク、スケート、古着、クラブカルチャー。

別に本人が「私はこの文化に所属しています」と宣言するわけではなくても、服を見ればなんとなく、

「この人、こういうものが好きそうだな」という背景が見えることがある。

でも福岡に来て、特に天神周辺や夜の街を歩いていると、それが自分にはあまり見えてこなかった。

もちろん、そういう人がいないわけではない。

世代の違いもあると思う。

自分自身もう30代なので、若い世代のファッションと音楽の結びつきが昔とは変わっているだけなのかもしれない。
ただ、男女ともに目につくのは、どちらかというとK-POPや夜職に近い方向の綺麗さだった。

男性なら髪を綺麗にセットして、細身で清潔感があり、女性から好かれそうな服装をする。
女性も髪、メイク、服まで綺麗に整えて、男性から見て分かりやすく「女性らしい」方向へ寄せる。

言葉にするのが難しいけど、東京でいうと、昼の原宿や下北沢というより、夜の恵比寿に近い。
そんな色を感じる。

もちろん恵比寿の人が全員そうだという話でもないし、福岡の人がみんな異性ウケだけを考えて服を選んでいるとも思っていない。
あくまで、自分が街を歩いていて受けた印象の話だ。

ただ、この「男女ともに異性からどう見られるかをかなり意識しているように見える」という感覚は、福岡で感じた男女の距離の近さともつながっている気がする。

服まで含めて、お互いを“男”と“女”として見る空気が強い。

だから自分には、それが少し「昭和っぽく」見えたのかもしれない。

「さす九」と言われるものとは、少し違うように感じた

九州というと、「男は酒を飲んで座っていて、女が料理を運ぶ」みたいな昔ながらのイメージを語られることがある。

ただ、自分が福岡市で暮らして感じたのは、そこまで単純なものではなかった。

むしろ女性側もかなり積極的だ。

仕事をしている女性も当然多いし、自分から飲みに誘ったり、恋愛したりする。

そういう意味ではかなり現代的。

それなのに恋愛になると、男は仕事を頑張る。
男から誘う。

女性は綺麗にする。
男性からどう見られるかを意識する。

みたいな「男らしさ」「女らしさ」が意外と残っているように自分には見えた。

この混ざり方が、福岡に来た当初はかなり不思議だった。

人との距離が近いから、良いことばかりでもない

人と知り合いやすい街なのは、福岡のかなり好きなところだ。

一方で、人との距離が近いからこそ面倒なことに遭遇することもあった。

飲み会だと思ったら何かの勧誘だったり。

友達として近づいてきたと思ったら営業だったり。

自分自身、福岡に移住して間もない頃に人を信用しすぎて痛い目にも遭っている。

これは福岡だから起きたというより、知らない土地で人間関係を一から作ろうとしていた自分にも原因があったと思う。

人と出会えることと、その人を信用していいことは別。

移住してから、その辺の距離感はかなり勉強した。

自分が感じた「昭和っぽさ」の正体

結局、自分が福岡で感じた「昭和っぽさ」は何だったのか。
たぶん、男尊女卑そのものではない。

女性も自由に働いているし、恋愛にも積極的。

街も若い。

かなり現代的だと思う。

それなのに、

男は男らしく。
女は女らしく。

という価値観が、恋愛になると妙に顔を出す。

もちろん実際の恋愛はそんな単純じゃないし、自分自身もそんなルール通りに生きているわけではない。

ただ、街で人と関わっていると、そういう空気を感じる場面が何度かあった。

令和っぽく自由なのに、恋愛だけ妙に昭和っぽい。

それが、移住者の自分から見た福岡の男女関係だった。

20代後半で福岡に来た自分には、結果的に面白い街だった

そもそも自分は、年齢的にも婚活することも目的の一つとして福岡へ移住してきた。

そう考えると、人と知り合いやすく、男女の距離も近い福岡という街はかなり面白かったし、「街によって男女の距離感って結構違うんだな」と初めて気付いた。

福岡の男女が実際に昭和っぽいのかは分からない。

単に、自分がそれまで住んできた街と違っただけなのかもしれない。

でも福岡に来た当初、「なんかこの街、男女がお互いをめちゃくちゃ男女として見てない?」と思った感覚は、今でも結構覚えている。

たぶん自分が感じた「福岡らしさ」の一つは、そこだったんだと思う。

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