ブログで書いている感想を、動画でも発信してみたい。
そう思って、映画『バイオハザード』のレビュー動画を撮影した。顔は出さず、iPhoneのミー文字で顔を隠しながら、一人でカメラに向かって話す形だ。
今回、編集を任せたのはAIエージェントのMuse。AIを使って動画を制作するのは、これが初めてだった。
結論から言うと、期待していたようにはいかなかった。
Museが最初に出してきた動画には、切ってほしかった間が残っていた。字幕の間違いもあり、編集の見た目にも満足できなかった。
結局、カットは自分でやり直した。その後も字幕の誤字脱字を見つけてはスクリーンショットを送り、修正を頼むことになった。
AIの作業が終わるのを待つ時間も含めて、約2日。ようやく一本の動画になったものの、正直、まだ安っぽさを感じている。
ただ、今回の話を「Museは動画編集に使えなかった」で終わらせるのも違うと思う。
最初に出した指示は大まかだったし、自分でカットした後の動画を渡して修正を頼むなど、途中で作業の流れも変わっている。自分の撮影や話し方にも課題はあった。
この記事では、初めてMuseに動画編集を頼んで、何を任せ、どこを自分でやり直し、最終的にどう感じたのかをまとめておく。
Museを試してみたい人へ
今回使用したのは、MetaのAIエージェント「Muse」。
動画制作やサイト監査、収益データの整理などを試してみたが、個人的には調査や資料作成、ブラウザ操作といった実務的な作業の方に魅力を感じた。
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紹介コード:GEW7RS
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Museへの指示は「不要な間をカットして、テロップを付けて」
最初の指示は、それほど細かいものではなかった。
「不要な間をカットして、テロップを付けて」
基本的には、この程度だ。
参考として他のチャンネルの動画も見せた。
言葉だけで説明するより、実際の動画を見せた方が、求めている雰囲気を伝えられると思ったからだ。
ただし、参考動画のカットのテンポなのか、字幕の大きさなのか、画像の入れ方なのか。どれを優先するか、どこまで近づけるかといった部分は曖昧だったのかもしれない。
参考を見せて素材を渡せば、ある程度は見やすく編集してくれるのではないか。
最初はそう期待していた。
「不要な間」の基準を、こちらも細かく伝えていなかった
今振り返ると、「不要な間」という言い方自体が曖昧だったと思う。
話が終わった後の沈黙だけを切ってほしいのか。
言い直しや、考えながら話している部分も整理してほしいのか。
意味が通るなら、発言の一部を削ってもよいのか。
人間の編集者に頼む場合でも、完成イメージを共有した方がよい部分だ。
ただ、指示が曖昧だったからといって、今回の不満が全部それで説明できるとも思っていない。少なくとも、自分が確認して「ここは切りたい」と感じる部分は、初稿にかなり残っていた。
初稿を見てがっかりしたのは、カット・字幕・見た目の全部だった
最初に出てきた動画は、約26分35秒だった。
映像として形にはなっている。字幕も入り、作品画像や補足テロップが挿入されている部分もあった。
ただ、自分が欲しかったのは、単に字幕が付いた動画ではない。視聴者が見やすいテンポで、違和感なく内容を追える動画だ。
その点では、満足できなかった。
切ってほしい間が残っている
まず気になったのが、カットだった。
自分としては詰めたい間が、そのまま残っている。
撮影した素材を見やすく整理してもらうつもりだったのに、結局は自分で見ながら判断する必要があった。
もちろん、間は短ければ短いほどよいわけではない。
話の区切りとして必要な間もあるし、感想を話す動画なら、その人らしい呼吸が残っていてもよい。
ただ、今回の初稿のテンポは、自分が見せたいものとは違った。
それに加えてiPhoneのミー文字で顔を隠しながら撮影したにも関わらず
加工が外れている箇所も堂々と使用している。
これはいけない。
字幕にも間違いがある
字幕についても、そのままでよいとは言えなかった。
映画のレビューでは、作品名や固有名詞、シリーズを区別する呼び方などが出てくる。
文字としては成立していても、文脈に合っていないと気になる。
字幕が付いていると、声だけなら流せる部分まで、間違った文字として目に入ってくる。
自動で字幕を入れてもらえること自体は便利だ。
ただ、入った字幕をそのまま信用して公開できるわけではなかった。
編集の見た目も、自分の期待とは違った
カットや字幕の正確さとは別に、見た目にも不満があった。
自分の感覚では、安っぽく、チープに感じた。
これは、派手な効果を大量に入れてほしいという話ではない。字幕や画像が、話の内容に合わせて自然に収まり、動画全体として整っていてほしかった。
参考動画を見せてはいたものの、それだけで自分の好みまで伝わるわけではなかったのだと思う。
結局、カットは自分でやり直した
初稿を確認した後、カットは自分でやり直すことにした。
その結果、約26分35秒だった動画は、約19分07秒になった。
| 動画 | 長さ |
|---|---|
| Museが最初に出した版 | 約26分35秒 |
| 自分でカットし直した版 | 約19分07秒 |
約7分半の短縮になる。
ただし、この差をすべて「Museが残した無音」とするのは正確ではない。間だけでなく、発言や言い回しを含めて自分の判断で整理した部分も含まれる。
それでも、最初に渡されたものから、これだけ自分で切り直したという事実は残る。
「AIに動画編集を任せた」と一言で書くと、撮影後はほとんど手を動かしていないように見えるかもしれない。今回の実態はそうではなかった。
「作業をしてくれる」と「求める動画になる」は別だった
今回、難しいと感じたのはここだ。
AIが動画に処理を加えてくれることと、自分が求める動画に仕上がることは、同じではなかった。
素材を渡して、カットされ、字幕が付き、ファイルが返ってくる。そこまでは進む。
でも、どこを残すか、どこを詰めるか、どのテンポなら見ていられるか。その判断に納得できなければ、結局は確認とやり直しが必要になる。
少なくとも今回、自分が期待していたほど、カットの判断を任せることはできなかった。
誤字脱字の修正には、スクショを何枚も送った
カットをやり直した後も、まだ終わりではなかった。
字幕の間違いを見つけるたびにスクリーンショットを撮り、Museに送って修正を頼んだ。
ここで負担になったのは、修正する操作そのものだけではない。
動画を確認して、間違いに気づき、どこがどう違うのかを伝える。
その準備は自分がやっている。
「AIが字幕を修正してくれる」と聞くと楽そうだが、実際には、人間が間違いを見つける工程が残っていた。
自分でカットした動画を渡したため、作業条件も変わっている
ここは、Museだけの問題として書くべきではないと思っている。
字幕修正を頼んだ時点で、動画は最初のままではなかった。
自分でカットして、尺やタイミングが変わった動画を渡している。
最初の動画に対応していた字幕データがあっても、カット後の映像にそのまま当てはめられるとは限らない。
さらに、字幕がすでに映像に焼き込まれている場合、その動画から文字だけを編集し直すのは難しくなる。
今回、Museがどのデータを使って修正したのかまでは確認していない。ただ、人間が途中で編集した動画をAIへ戻すという受け渡し方にも、改善の余地はあったと思う。
字幕は直っても、黒帯で補修した感じが残った
修正後の動画では、一部の字幕が黒い帯で覆われ、その上に正しい文字が重ねられていた。
通常の字幕は白文字に黒い縁取りなのに、修正箇所だけ大きな黒い帯が入る。そのため、そこだけ見た目が変わってしまう。
間違った文字を隠すという目的は果たしていても、動画全体として見ると、後から補修した感じが残る。
自分が「チープだ」と感じた理由には、この不統一さも含まれている。
ただし、これを見て「Museは字幕のデザインができない」と決めつけるつもりはない。修正できる元データを引き継げていなかったことが、こうした処理につながった可能性があるからだ。
今回の経験では、字幕の正確さだけでなく、間違ったときにどう直せる状態にしておくかも重要だった。
次に同じことをするなら、字幕の焼き込みは最後にしたい
少なくとも、次は工程を分けたい。
先にカットを確定する。その映像に合わせて字幕を付け、文字を確認してから、最後に映像へ焼き込む。
途中で直せる字幕データと、字幕なしの映像を残しておけば、間違いを黒帯で隠す以外の修正方法を取りやすくなる。
今回のように、完成ファイルを受け渡しながら修正を重ねる進め方は、後から直すほど難しくなると感じた。
完成まで約2日。AIの処理を待つ時間もかかる
自分でのカットと、字幕修正のやり取りには、約2日かかった。
2日間、ずっと編集ソフトを触っていたわけではない。Museに作業を頼み、終わるのを待つ時間も含んでいる。
ただ、待ち時間だから負担がないというわけでもなかった。
出力が終わったら確認する。問題があれば修正を頼む。また待って、戻ってきたものを確認する。
一つずつの作業をAIに任せられても、その往復が続くと、動画一本が完成するまでには時間がかかる。
「何時間分の作業を自動化したか」だけでは分からない
AIの便利さを考えるとき、手作業をどれだけ減らせたかに目が向きやすい。
でも、今回気になったのは、完成までに自分が何回関わらなければならないのか、という部分だった。
素材を渡した後は放っておけるなら、処理に時間がかかっても受け止め方は違う。
今回は、確認して、間違いを探して、説明して、修正後をまた見る必要があった。そこまで含めると、自分が期待していたほど手軽ではなかった。
なお、すべて自分で編集した場合との作業時間は比較していない。そのため、「AIを使った方が遅かった」とまでは言えない。
言えるのは、今回、完成までの確認とやり直しに約2日かかったということだ。
Museがやったことが、全部無駄だったわけではない
ここまで不満を書いたが、何も使えなかったわけではない。
初稿には字幕が付き、作品画像や補足テロップが入っている部分もあった。こうした要素は、自分でカットし直した後の動画にも残っている。
そのため、「結局、全部自分で作った」という説明も正確ではない。
Museが作ったものを土台として使い、自分がカットをやり直し、字幕の間違いを指摘して仕上げた。それが今回の分担だった。
ただ、何かを作業してくれたことと、その分だけ楽に完成できたと感じるかどうかは別だ。
自分の場合は、残った確認作業や修正の負担が大きく、積極的に「次も同じように任せたい」とは思えなかった。
ショートはそのまま投稿した。
その後本編動画のショート版を再編集してもらった。
こちらも出来自体はあまりよくないけど、とりあえず一旦投稿した。
これは一切の手を加えていない。
自分でカットし直し、字幕を修正した完成版を公開した
今回作った映画『バイオハザード』のレビュー動画は、最終的にYouTubeで公開した。
ただし、これはMuseが最初に出力した動画を、そのまま公開したものではない。
初稿を確認したあと、自分で不要だと感じた部分をカット。その後、字幕の誤字脱字についてスクリーンショットを何枚も送り、Museに修正をお願いした。そうして完成したのが、以下の動画だ。
※映画のネタバレを含むので、未鑑賞の方は注意してください。
一部の字幕には、大きな黒い帯が入っている。これは、すでに映像に焼き込まれていた間違った字幕を覆い、その上から修正した文字を載せた部分だ。
通常の字幕と見た目が揃っていないので、仕上がりにはまだ不満がある。それでも、初めてAIを使って動画を作り、自分でも手を入れながら、ようやく一本公開するところまでは持っていけた。
この記事で書いてきた手直しの結果として、見てもらえればと思う。
サムネイルはMuseで下書き、ChatGPTで仕上げた
サムネイルもAIを使って作成した。
まずMuseに下書きを作ってもらい、それをもとにChatGPTとやり取りしながら、文字やレイアウトを調整して完成させた。
動画本編は、自分でカットし直し、Museに字幕の修正を依頼。サムネイルは、Museの下書きをChatGPTで仕上げる。今回は、そんなふうに自分と複数のAIで作業を分担する形になった。
最初に思い描いていた「素材を渡せば、あとはAIがいい感じに完成させてくれる」という流れとは、ずいぶん違った。ただ、実際に一本作ってみたことで、撮影前に何を準備しておくべきかは、少し見えてきた。
次は、撮影前の準備から変える必要があると思った
今回の経験を経て、同じような頼み方でMuseに動画編集を任せたいかと聞かれたら、今の答えは「いや、難しいと思う」だ。
撮影した素材を渡せば、自分の意図をくみ取って、見やすい動画に仕上げてくれる。少なくとも、その期待を持ったまま同じことを繰り返そうとは思わない。
台本を固めて、その全文をAIにも渡しておく
今考えているのは、先に台本をしっかり固める方法だ。
話す内容と順番を決め、作品名や固有名詞の表記も含めて、台本を丸ごとAIへ共有する。そのうえで、撮影では台本以外のことをできるだけ話さない。
そうすれば、撮影後に話を並べ直したり、余分な発言を大量に削ったりする必要を減らせるかもしれない。
字幕についても、話す予定の文章が事前に分かっていれば、少なくとも表記の参考にはなるはずだ。
ただし、これはまだ試していない。
台本どおりに読もうとしても、言い間違いや言い直しは出るだろう。字幕のタイミング調整や確認も必要になる。これでカットや誤字が完全になくなるとは思っていない。
それでも、今回のように撮影後の編集で何とかしてもらおうとするより、準備段階で問題を減らす方が現実的なのではないか、と感じている。
編集を減らすために、撮影までの手間を増やすことになる
ただ、この方法ならすべて楽になるかというと、それも違う。
自由に話した素材を渡す方法より、事前に台本を作り込み、読み方を考え、準備する時間が必要になる。
つまり、編集の手間が消えるというより、撮影前にやっておく作業が増える。
自分が期待していたのは、撮影後の負担をAIに引き受けてもらうことだった。ところが実際に試してみると、任せやすい素材を作るために、撮影前から工程を考える必要を感じた。
ここは、今回初めてやってみて、かなり印象が変わった部分だ。
初めてのAI動画制作で分かったこと
今回、動画は一本できた。
ただ、Museが出してきたものをそのまま公開できたわけではない。自分でカットし直し、字幕の間違いを探し、スクリーンショットを送り、修正を繰り返した。
その結果として、約19分の動画が完成し、YouTubeで公開した。
出来に十分満足しているわけではないが、今回の試行錯誤の結果として、まずは一本出してみることにした。
最初の指示が大まかだったこと、自分の撮影や話し方、途中で編集した動画を渡したこと。改善できそうな部分はいくつもある。
だから、この一回で「AIには動画編集が不可能だ」と言い切るつもりはない。
それでも、自分が期待していたような任せ方では、うまくいかなかった。ここを無理に「AIのおかげで簡単に完成した」という成功談にするのも違う。
次に考えるべきなのは、もっと上手な編集指示を出すことだけではなさそうだ。
どんな台本を作り、どう撮影し、どこで人間が確認し、修正できるデータをどう残すか。そこまで含めて準備しないと、完成までの負担は思ったほど減らない。
初めてAIに動画編集を頼んで分かったのは、動画を出力してもらうことと、自分が公開したい一本に仕上げることの間には、まだかなり作業が残るということだった。
Museを試してみたい人へ
今回使用したのは、MetaのAIエージェント「Muse」。
動画制作やサイト監査、収益データの整理などを試してみたが、個人的には調査や資料作成、ブラウザ操作といった実務的な作業の方に魅力を感じた。
紹介コードも発行しているので、登録時に入力する機会があれば使ってみてほしい。
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