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U-NEXTで配信されている映画は、画面の左右が切り取られているらしい。
Xでそんな話を見かけた。
いやいや、そんなことあるのか。
画質が悪いとか、色味が違うとか、そういう話ではない。
そもそも映画に映っているものが違うかもしれないという話だ。
俺は普段からU-NEXTを利用しているし、動画配信サービスの中でもかなり気に入っている。
だからこそ、ちょっと気になった。
映画って、人物を画面のどこに配置するか、背景をどこまで見せるか、そういうところまで考えて撮影しているものじゃないのか。
それが配信サービスによって変わっているとしたら、結構嫌な話だ。
そこで今回は、映画『メッセージ』をU-NEXTとAmazon Prime Videoで実際に見比べてみた。
先に結果を書くと、次のようになった。
- Prime Videoのほうが、左右の背景や人物まで広く映っているように見えた。
- U-NEXTにも上下の黒帯があり、単純に16:9へ全面拡大されているわけではなかった。
- ぶっちゃけ、普通に映画を観ている分にはほとんど気にならない違いだった。
ただし、なぜ違いがあるのかはわかっていない。
U-NEXTが独自に映像を加工したと決まったわけでもない。
現在、この件についてはU-NEXTにも直接問い合わせている。
今回は、実際に比較して感じたことと、現時点でわかっていることをまとめておこうと思う。
映画の「トリミング」とは?16:9と2.39:1の違い
まず、映画の画角について簡単に説明したい。
ここでいう画角とは、画面の縦と横の比率のこと。
一般的なテレビやパソコンのディスプレイは16:9という比率になっている。
一方、映画には2.39:1という、さらに横長の比率で作られている作品がある。
いわゆる「シネスコサイズ」と呼ばれる比率だ。
こうした横長の映画を16:9のテレビで本来の比率のまま再生すると、上下に黒帯ができる。
ところが、黒帯をなくすために映像を拡大するとどうなるか。
画面の上下は埋まるけど、今度は左右がはみ出してしまう。
映画館では映っていたはずの人物や背景が、テレビでは見えなくなる場合があるのだ。

ただし、16:9で表示されているからといって、必ずしも映像が切り取られているわけではない。
撮影時に記録した上下の範囲を広く使うことで、別の画角を作れる場合もある。
また、映画の配信用に、劇場版とは異なる映像マスターが用意されている可能性もある。
つまり、画面の比率が違うことと、映像を勝手に切り取っていることは別の話というわけだ。
映画『メッセージ』をU-NEXTとPrime Videoで比較してみた
今回、検証用に選んだのは映画『メッセージ』。
2016年製作、日本では2017年5月19日に公開されたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のSF映画だ。
突如として地球に現れた謎の宇宙船。
人類は彼らと意思疎通を図るため、言語学者のルイーズを呼び寄せる。
ちなみに、宇宙船が巨大なばかうけに見えることでも知られている。
あの形は確かにばかうけだと思う。
話を戻そう。
『メッセージ』の画角は約2.39:1。
つまり、16:9の画面で再生すれば上下に黒帯ができる、横長の映画だ。
この作品をU-NEXTとAmazon Prime Videoで見比べてみることにした。
『メッセージ』を自分でも観てみたい人へ
今回比較した『メッセージ』は、U-NEXTとPrime Videoで配信情報が確認できる。
映画を観たあとにこの記事を読み返してもらうと、今回の話も少しわかりやすくなると思う。
U-NEXTで観たい人はこちら。
現在の配信状況は各動画配信サービスでご確認ください。
※配信状況は変更される場合があります。
普段からAmazonを利用している人はこちら。
今回の比較方法
確認したのは、軍のキャンプが映る場面。
両サービスで同じシーンを再生し、停止した映像を見比べた。
ズームなどの拡大操作は行わず、通常表示で確認している。
特に注目したのは、画面の左右に映っている人物や背景の範囲だ。
ただし、今回の比較はあくまで目視によるもの。
使用機器の細かな設定や秒単位の再生位置を記録した厳密な検証ではないし、上下の黒帯の太さも測定していない。
したがって、映像データそのものに違いがあると証明できたわけではない。
まずは、普通に再生したときにどう見えるのかを比較した、というところだ。
比較結果|Prime Videoのほうが左右が広く映っているように見えた
実際に見比べてみると、違いがあった。
Prime Videoでは画面の左右に映っている背景や兵士が、U-NEXTよりも広い範囲まで見えていた。
一方のU-NEXTでは、同じ場面でも左右の表示範囲が少し狭く見える。
もちろん、左右がごっそりなくなっているような極端な違いではない。
ただ、画面の端に注目すると「あ、本当だ」となる。

※画像は今回の観察内容を説明するためのイメージ図です。映画本編の映像ではありません。また、違いをわかりやすく示すために強調しており、実際の切り取り量を測定・再現したものではありません。
ぶっちゃけ、普通に観ている分には気にならない
ここは誤解してほしくないので、ちゃんと書いておきたい。
ぶっちゃけ、実際に映画を観ている分にはほとんど気にならない。
少なくとも今回の『メッセージ』については、両方の映像を見比べて、画面の端に意識を向けて初めて気づくような違いだった。
普通に作品を鑑賞していて、違和感があったわけではない。
画面の端が気になって映画に集中できない、なんてこともなかった。
たぶん、今回の疑惑を知らなければ、俺だって何も気づかなかったと思う。
だから今回の比較結果をもって「U-NEXTでは映画をまともに観られない」なんて言うつもりはない。
それはさすがに大げさだろう。
ただ、こうも思う。
気にならないことと、映像が違っていても構わないことは、また別の話だからだ。
映画がどう撮影され、どう編集されているのかは、作品を作った人たちの判断によるものだ。
気づかない程度なら変わっていてもいい、とは個人的には思わない。
U-NEXTにも上下の黒帯があった
そして今回、もう一つ確認できたことがある。
それは、U-NEXTにも上下の黒帯が表示されていたということだ。
最初は、U-NEXTがシネスコサイズの映画を16:9の画面いっぱいに拡大しているのかと思っていた。
でも、実際はそうではなかった。
少なくとも今回確認した『メッセージ』では、U-NEXTにもPrime Videoにも上下に黒帯があった。
ただし、黒帯があるからといって、トリミングされていない証拠になるわけでもない。
わずかな拡大や、違う範囲の切り出しが行われていても、上下に黒帯が残ることはあり得る。
結局、今回わかったのは、同じ場面でも左右の見え方が違うように見えたというところまでだ。
それでも俺がU-NEXTを使い続ける理由
今回の結果は気になるものの、これだけでU-NEXTを使うのをやめようとは思わなかった。
俺にとって動画配信サービスは、映画を探す場所でもある。
観たい映画が決まっていなくても、ラインナップを眺めているうちに思わぬ作品と出会える。
U-NEXTは映画の選択肢が豊富なのが気に入っている。
一方、Prime Videoにも魅力はある。
普段からAmazonプライムを利用しているなら、その会員特典の一つとして動画も楽しめる。
動画以外のAmazonのサービスも使いたい人にとっては、こちらのほうが生活に合っているかもしれない。
映画をいろいろ探して観たいならU-NEXT。
Amazonの会員特典と一緒に動画を楽しみたいならPrime Video。
どちらが合うかは、普段どんなふうにサービスを使っているかによって変わると思う。
今回の比較結果だけで、どちらか一方をおすすめするつもりはない。
なぜ配信サービスによって映像の範囲が違うのか?
では、どうしてこうした違いが生まれるのだろうか。
考えられる理由はいくつかある。
配信サービスごとに映像マスターが違う可能性
一つは、配信サービスへ提供される映像マスター自体が異なる可能性だ。
映画は劇場で公開されたあと、テレビ放送やBlu-ray、動画配信など、さまざまな形で提供される。
その過程で、異なるバージョンの映像が用意されることもある。
もしU-NEXTとPrime Videoが別々の映像マスターを受け取っているなら、両者の映像に違いが出てもおかしくはない。
ちなみに『メッセージ』については、少し興味深い情報も見つかった。
撮影監督ブラッドフォード・ヤングの取材記事によると、本作はARRIのデジタルカメラを使い、「Open Gate」という撮影方式で、2.39:1の構図を採用していたそうだ。
Open Gateは、カメラのセンサーを広く使って撮影する方式のこと。
そのため、撮影データから異なる表示範囲を切り出すこと自体は、技術的に考えられる。
ただし、実際に『メッセージ』の別画角の配信用マスターが存在するかどうかは確認できていない。
今回の違いの原因だと断定できる話でもない。
あくまで一つの可能性だ。
再生環境や映像の表示方法が違う可能性
もう一つは、配信アプリや再生機器による表示方法の違いだ。
例えば、テレビの設定によっては映像の端を少し切って表示する「オーバースキャン」という機能がある。
アプリによって拡大・縮小の処理が違う可能性もある。
また、比較した映像のタイミングがわずかにずれていれば、カメラが動くシーンでは見え方が変わることもある。
今回の比較だけでは、これらの可能性も完全には排除できない。
そもそも、Prime Video側の映像が劇場公開版の構図と完全に一致しているかどうかも、まだ確認できていない。
だから、現段階で「U-NEXTが映画をトリミングしていた」と結論づけるのは早いと思う。
画角の違いは著作権法上の問題になる?「同一性保持権」について
そもそも、映画の映像を変更することは法律上問題にならないのだろうか。
気になって調べてみると、日本の著作権法には「同一性保持権」というものがある。
著作権法第20条で定められている、著作者の意に反して作品を変更・切除・改変されない権利だ。
そう考えると、映画の構図を変更することだって、場合によっては問題になるのではないか。
ただし、ここも話は単純ではない。
同一性保持権は著作者の権利であって、視聴者がそのまま主張できる権利ではない。
また、著作者の意向や関係者間の取り決め、法律上の例外など、判断にはさまざまな事情が関わる。
映画の場合は権利関係も複雑だ。
そもそも今回は、配信されている映像の違いが、誰によって、どの段階で生じたものなのかさえわかっていない。
今回の比較だけでU-NEXTが違法な改変をしたとは言えない。
それはそれとして、視聴者として思うことはある。
映画館で観られた構図と違うバージョンが存在するなら、それを事前に知る方法があってもいいんじゃないか。
4KやHDRなど、映像の品質に関する情報が提供される作品もある。
それと同じように、画角についても作品ページなどでわかればありがたい。
少なくとも、映画を好きで観ている人間にとっては、どうでもいい情報ではないと思う。
現在、U-NEXTにも直接問い合わせている
今回の件は、こちらがいくら推測しても答えが出ない部分がある。
そこで2026年10月21日、U-NEXTのカスタマーセンターに直接問い合わせてみた。
確認したかったのは、主に次の3点だ。
- U-NEXTでは、作品によって劇場公開版と異なる画角の映像を配信することがあるのか。
- そうした違いがある場合、配給元などから提供された映像マスターによるものなのか。
- 今後、作品ページなどに画角の情報を記載する予定はあるのか。
問い合わせの受付は確認できている。
ただし、2026年10月24日時点では、まだ正式な回答は届いていない。
もちろん、問い合わせたからといって必ず詳しい技術的な回答が得られるとは限らない。
それでも、配信サービス側がどう認識しているのかは知りたいところだ。
今回の件については、U-NEXTからの回答を待ちながら、引き続き確認していきたいと思う。
回答が届いた場合は、その内容をこの記事に追記する予定だ。
まとめ|違いは見えた。でも、映画鑑賞への影響は小さかった
今回、映画『メッセージ』をU-NEXTとAmazon Prime Videoで比較してみた。
結果として、Prime Videoのほうが画面の左右に広い範囲まで映っているように見えた。
一方で、U-NEXTにも上下の黒帯があり、単純に16:9の画面いっぱいに拡大されていたわけではなかった。
そして、実際に確認した感想としては、
ぶっちゃけ、普通に観ている分にはほとんど気にならない。
というのが正直なところだ。
今回の件だけでU-NEXTを解約しようとも思わないし、映画を観るサービスとしての評価が大きく変わったわけでもない。
ただ、それとは別に、なぜ表示範囲が違って見えるのかは気になる。
もともと違う映像マスターが提供されているのか。
再生環境による違いなのか。
それとも、何か別の理由があるのか。
今の段階ではわからない。
それに、今回確認したのは『メッセージ』という一作品の限られた場面だけだ。
ほかの映画でも同じことが起きているかどうかは、これから調べていく必要がある。
俺はU-NEXTが好きだ。
だからこそ、こういう部分も気になる。
映画を観るためにお金を払っている以上、できるだけ作品本来の姿で観たいと思う。
画質がいいとか、作品数が多いとか、そういう話だけではない。
映画の画面の端っこに何が映っているかだって、作品の一部なんじゃないのか。
普通に観ているだけなら、気づかないほどの小さな違いかもしれない。
それでも、知ってしまうと気になるものだ。
ひとまず、U-NEXTからの回答を待ちたいと思う。
これから動画配信サービスを選ぶなら
最後に、今回比較した2つのサービスについて。
いろんな映画を探して観たい、映画との出会いを増やしたい。
そんな人なら、俺が普段使っているU-NEXTは一度試してみてほしい。
初めて利用する対象者には、31日間の無料トライアルも用意されている。

Amazonでよく買い物をする、動画以外の会員特典も使いたい。
そんな人なら、Prime Videoを含むAmazonプライムのほうが便利かもしれない。

※無料体験は対象者限定です。終了後は所定の料金が発生します。また、作品によっては別途レンタル・購入料金が必要です。最新の条件は申込画面をご確認ください。
どちらが優れているかというよりも、自分がどんなふうに映画を楽しみたいか。
結局はそこだと思う。