ガジェット・サービス

Dyson Zone Absolute+を1年半所有したレビュー|おすすめしない。でも俺はもう一度買う

zenzen

1994年北海道出身、福岡在住。会社員をしながら副業で美容師。映画・ゲーム・ガジェット・暮らしについて、実際に使った・観た・経験したことを中心に書いています。
プロフィールを見る | Xを見る

※本記事にはアフィリエイト広告を含みます。製品仕様や販売状況は2026年10月時点の情報です。

空気清浄機が付いたヘッドホン、Dyson Zone。
初めて見たとき、なんだこれはと思った。

耳には巨大なヘッドホン。口元には空気清浄シールド。まるでSF映画に登場する人間みたいな格好になる。

こんなの誰が買うんだよ。

そう思いながら、気がつけば買っていた。

俺が購入したのは、限定カラーの『Dyson Zone Absolute+』。
約1年半前に新品で購入し、価格は4万円ほどだった。

で、実際どうだったのか。

今から買うことは全然おすすめしない。

頭は痛くなるし、見た目はとにかくデカい。肝心の空気清浄機能に至っては、外で一度も使ったことがない。

現在はシールドを外し、自宅でたまに使うヘッドホンになっている。

それなのに、家に友達が来たら必ずと言っていいほど装着させて写真を撮っている。

もう半分くらい展示品なのだ。

じゃあ買ったことを後悔しているのか?

いや、全然。

なんなら1年半前に戻っても、俺はまた買うと思う。

今回は、そんなDyson Zoneを実際に所有してわかった良いところ、悪いところ、そして今さら購入する価値があるのかについて書いてみたい。

Dyson Zoneとは? 空気清浄機とヘッドホンを合体させた変な製品

Dyson Zoneは、ダイソンが開発した空気清浄機能付きのワイヤレスヘッドホンだ。

左右のイヤーカップには空気清浄用のフィルターが内蔵されており、周囲の空気を取り込んで浄化し、シールドを通して口元へ送り出す。

もちろん音楽も聴けるし、ノイズキャンセリングも搭載している。

空気清浄機とヘッドホン。

普通なら別々でいいはずのものを、わざわざ一つにしてしまった。

一体どういう会議をしたら、これを商品化しようという結論になるんだろう。

ただ、俺はこういう製品が大好きなのだ。

所有しているのは限定カラーのAbsolute+

俺が所有しているのは、プルシアンブルー/ブライトコッパーというカラー。

通常モデルではシルバー系になっている部分が銅色になっていて、ダイソン公式ストア限定仕様として販売されていた。

正式名称は『Dyson Zone Absolute+』。型番はWP01 BC。

通常版との主な違いはカラーリングと付属品で、音質やノイズキャンセリングが特別に強化されているわけではない。

ちなみに付属品がなかなか豪華だ。

大型の持ち運び用ケースには肩掛け用のストラップまで付いている。飛行機の座席にある特殊なイヤホン端子で音楽を聴くための機内用アダプターもある。

さらに、シールド用のポーチやFFP2フェイスカバーなども同梱されている。

ダイソン公式では、持ち運び用ケース単品の価格が税込13,200円。

13,200円のケースを持っている。

持っているだけだけど。

機内用アダプターも使ったことがない。

ちなみにAbsolute+の公式掲載価格は税込137,500円。現在は在庫なしになっている。

それを新品約4万円で買えたので、当時はかなり得をした気分だった。

こういうのはメルカリで見てみるのも面白い。

メルカリでDyson Zone Absolute+の出品を見る

そもそも、なぜDyson Zoneを買ったのか

俺は昔から面白いガジェットが好きだ。

実用性があるかどうかは、正直その次だったりする。

「これ、あってもいいな」と思ったら欲しくなる。
Dyson Zoneもまさにそれ。

購入当時は、これからサイバーなファッションが流行るかもしれないと思っていた。

もしかしたら将来、もっと大気汚染が深刻になるかもしれない。

ウイルスが蔓延して外に出るのが大変になるような時代だって来るかもしれない。

そんなとき、これさえあればいけるっしょ。

そんなことまで考えていた。

もちろん、通常の非接触型シールドは密閉型マスクではない。Dyson Zoneを着けているだけでウイルス感染を防げるわけでもない。

そこは後から考えればわかる話なんだけど、当時はそんなことより未来的な見た目に夢中だった。

だって、こんなものを頭に装着して街を歩く未来なんて、少し前までは映画の中にしかなかったじゃないか。

それを自分が手に入れられる。

もう、それだけで欲しかった。

1年半所有して、空気清浄シールドをつけて外出したことは一度もない

さて、そんな未来への期待を胸に購入したDyson Zone。

現在どうなっているかというと、空気清浄シールドを外して、自宅で普通のヘッドホンとして使っている。

……未来はどこへ行ったんだろう。

理由は単純。

外で装着する勇気がなかった。

こういう変なガジェットは大好きなんだけど、実際に自分が着けて街を歩くとなると話が違ってくる。

あの巨大なシールドを口元に装着して歩く姿は、とにかく目立つ。

別に悪いことをしているわけじゃない。

でも、なかなか勇気が出ない。

しかもシールドを外して普通のヘッドホンにしたところで、見た目の問題が解決するわけではない。

正面から見るとイヤーカップがめちゃくちゃ出っ張る

Dyson Zoneは、イヤーカップの外側が半球状に大きく盛り上がっている。

横から見ると未来的で格好いいんだけど、正面から見ると頭の左右が妙に膨らんで見える。

これが結構気になる。

普通のヘッドホンとは明らかにシルエットが違う。

シールドを外せば目立たなくなるだろうと思っていたけど、そんなこともなかった。

つまり、空気清浄機能を使わなくても十分に変なのだ。

まあ、それが欲しくて買ったんだけどね。

空気清浄シールドは意外とよくできている

ここまで読むと、空気清浄機能は使い物にならなかったのかと思われるかもしれない。

でも、そうではない。

むしろシールド自体は結構よくできている。

顔に当たる風が気持ちいい

実際に使ってみると、口元に空気が送り込まれてくる。

これが意外と気持ちいい。

なんというか、気持ちのいい風なのだ。

味が違うと言えば大げさなんだけど、普通に顔へ風が当たるのとは少し違う感覚がある。

実際に空気がどれだけきれいになっているのかを測定したわけではないけど、この送風の感覚は結構好きだった。

マグネット式のシールドは使いやすい

あの見た目なので、顔周りが窮屈そうに見えるかもしれない。

ところが、そんなことはない。

シールドは基本的に顔へ接触しない設計で、息苦しさも感じなかった。

肌に当たりそうな部分にはゴム素材も使われている。

さらに、マグネットで簡単に着脱できる。

少し下へずらすとシールドがストンと下がる。

この操作に合わせて送風が止まり、外音取り込みに切り替わる会話モードも搭載されている。

こういうところは、ちゃんと考えて作られているなと思う。

ファンの音は結構聞こえる

空気清浄機能を動かすと、ファンから「シャー……」という少し高めの音がする。

これが結構ちゃんと聞こえる。

静かな場所では存在感があるけど、音楽を流していればそこまで気にならない。

電車のように周囲が騒がしい場所なら、もっと気にならないのかもしれない。

もっとも、俺は外で使ったことがないので、そこは想像でしかない。

福岡ではPM2.5が気になる日もあるし、秋の花粉の時期に一度くらい外で試してみたいとは思っている。

購入して1年半。

まだ実行していないけど。

音質はかなりいい。AirPods Max 2とも聴き比べた

Dyson Zoneをただの面白ガジェットだと思っているなら、音質については少し驚くかもしれない。

音は結構いい。

最近悩んだ挙句AirPods Max 2も購入したので、実際に聴き比べてみた。

結論から言うと、音質だけならどっこいどっこいだと思う。

Dyson Zoneはイコライザーを標準設定のまま使っているんだけど、それでも低音が程よく響く。

AirPods Max 2は、そこまで重低音を強調するタイプではないと感じた。

一方、Dyson Zoneは低音に程よい存在感がある。

音響の専門家でもないので、細かな音の違いを専門用語で説明するつもりはない。

ただ、見た目で笑われる製品なのに、音は真面目。

そこがまたズルい。

海外の音響メディアでも、Dyson Zoneは低音が明瞭で輪郭がはっきりしており、ニュートラル寄りの音質と評価されていた。

奇抜な見た目だからといって、音までいい加減に作られているわけではないらしい。

ノイキャンと外音取り込みはAirPods Max 2のほうがいい

音質では大きな優劣を感じなかった一方、ノイズキャンセリングは明確に差を感じた。

Dyson Zoneのノイキャンも悪くない。

ただ、AirPods Max 2と比べると劣ると思う。

個人的には、以前から使っているソニーのWF-1000XM4よりも弱く感じるくらいだ。

外音取り込みについてもAirPods Max 2のほうが自然で使いやすい。

音の好みは互角でも、ノイキャンや外音取り込みまで含めて選ぶなら、俺はAirPods Max 2を選ぶ。

最大の不満は装着感。30分で耳の下が痛くなる

ここまで良いところも書いてきたけど、実際に使っていて一番困るのは装着感だ。

俺の場合、30分くらいで耳の下が痛くなる。

もともと耳の下あたりが痛くなりやすいんだけど、Dyson Zoneは特に早い。

頭頂部が痛いのではなく、左右からの締め付けが問題。

ヘッド部分が自分の頭には少し小さく感じる。

だから長時間続けて使うのは厳しい。

しばらく着けたら外して、また使う。

そんな感じだ。

ちなみにDyson Zoneの重量は、シールドを外した状態で595g、装着した状態では670g。

俺はシールドを外して使っているわけだけど、それでも30分ほどで耳の下が痛くなる。

重さだけではなく、頭の形と側圧の相性も大きいと思う。

サイズを調整すると髪の毛が挟まる

さらに、細かいけど結構嫌なのがこれ。

ヘッドホンを装着したままサイズを調整しようとして、アジャスターを動かす。

すると、髪の毛が引っかかることがある。

これが地味に痛い。

ヘッドホンって、着けてからサイズ感を微調整することもあるじゃないか。

その普通の動作で髪が挟まる。

頭が痛くなったから位置を調整しようとしたら、今度は髪を引っ張られる。

勘弁してほしい。

1年半経って故障はなし。ただしバッテリーは気になる

購入から約1年半経つけど、故障や目立った劣化はない。

とはいえ、毎日何時間も使い込んでいるわけではないので、耐久性が抜群だとまで言うつもりはない。

一つ気になっているのがバッテリーだ。

Dyson Zoneの公称バッテリー持続時間は、ノイキャンを使用した音楽再生で最大50時間。

空気清浄機能を併用すると、弱モードで最大4時間、中モードで最大2.5時間、強モードで最大1.5時間になる。

音楽だけなら結構持つ計算だ。

でも、俺自身はそんなにバッテリーが持っている印象がない。

久しぶりに使おうとすると、思ったより充電が減っている気がする。

実測したわけではないし、単に自分の電源操作の問題かもしれない。

というのも、Dyson Zoneは本体を外すと自動的にアイドル状態になる仕組みになっている。

手動で完全に電源を切る場合は、左イヤーカップの送風ボタンを5秒間長押しする必要がある。

こういう操作って、意外と気づかないんだよね。

AirPods Max 2もそうだけど、個人的にはもう少しわかりやすく電源のオン・オフを操作させてほしい。

中古でDyson Zoneを買うなら、フィルターと付属品に注意

Dyson Zoneは現在、中古市場でも探せる。

当時の販売価格を考えると、だいぶ手を出しやすくなった。

メルカリでDyson Zone Absolute+の出品を見る

ただし、買う前に確認しておきたいこともある。

まずはバッテリーの状態。中古だと前の所有者がどれくらい使っていたのかわからない。

そしてシールドや専用ケース、機内用アダプターなどの付属品が揃っているか。

Absolute+は付属品が多いので、同じ製品名でも出品内容をよく見たほうがいい。

もう一つ大切なのが、空気清浄機能の交換フィルターだ。

純正交換フィルターは今でも販売されている

2026年10月時点では、Dyson公式サイトで純正交換フィルターが販売されている。

型番は972067-01。2枚セットで税込2,750円。

フィルター交換のタイミングは使用環境によって異なり、MyDysonアプリでも確認できる。

こういう特殊な製品で、いまだに純正の消耗品が買えるのはありがたい。

今後いつまで供給されるかはわからないので、中古で空気清浄機能を使いたい人は事前に確認しておこう。

ちなみに、ダイソンには空気清浄機能を省いた『Dyson OnTrac』というヘッドホンもある。

ノイキャン搭載で、バッテリーは最大55時間。

俺はまだ使ったことがないので音質や装着感については比較できないけど、普通にヘッドホンが欲しいだけなら、こういう製品と比較してみるのもいいと思う。

結構人気なんだよね。

総評|人にはおすすめしない。でも俺はもう一度買う

さて、1年半所有したDyson Zoneは今どうなっているのか。

自宅でたまに使っている。

ただ、使用頻度はそんなに高くない。

じゃあ、なんで使っているのか。

勿体ないからだ。

せっかく4万円で買ったし、音は結構いい。

使えないわけじゃないので、休み休み使っている。

ただ、このヘッドホンにはもう一つ重要な役割がある。

家に来た友達に装着させて、写真を撮るのだ。

これが結構楽しい。

そりゃそうだ。

こんなものを普通に持っている人は、そう多くないと思う。

「何これ?」と言いながら着けてもらう。

写真を撮る。

それでちょっと盛り上がる。

ヘッドホンとしてはほとんど活躍していないのに、妙なところで活躍している。

じゃあ、もし1年半前に戻って、もう一度4万円で買えるとしたらどうするか。

俺は買うと思う。

いや、買うな。

そもそも、こういう変なガジェットを買わないという選択肢があまりない。

しかも当時は楽天ポイントをかなり使ったので、自分の中では4万円を丸ごと現金で払った感覚でもなかった。

まあ、ポイントだってお金と一緒なんだけど。

音質は悪くないし、空気清浄シールドもよくできている。

一方で、頭は痛くなるし、外で装着する勇気もない。

正直、普通の人が買う理由はあまりないと思う。

でも俺は、あのサイバーな見た目のヘッドホンを自分のものにできたことが、なんだかんだ嬉しかったのだ。

大して使っていなくても、友達に見せて笑ってもらえる。

それも含めて買ってよかった。

Dyson Zoneは、いいヘッドホンが欲しい人より、Dyson Zoneそのものが欲しい人が買うべき製品なのかもしれない。

少なくとも、俺はそうだった。


Dyson Zoneは現在、中古市場でも探せる。

当時の販売価格を考えると、だいぶ手を出しやすくなったので気になったらぜひ探してみてほしい。

メルカリでDyson Zone Absolute+の出品を見る

-ガジェット・サービス
-